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インド:シッキム王国への旅 10.コルカタへ脱出

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昨夜の悪寒は一晩寝て何とか治まった。しかし内臓にダメージが残っている気がする。朝食はミルクテイーのみ。ペリンからガントクへの移動中、ジープで寒風にさらされ続けたのがよくなかったようだ。

昼前にチェックアウトしようとすると受付の女の子からジェットエアウェイズが今日も全便キャンセルになったと知らされる。今日の便に乗れなければ明日のデリー発の帰国便に乗れなくなってしまう。帰国便を変更できないかとANAに何度も電話するも全く繋がらず。いったん濃霧が出るとこの地では1週間程度欠航が続くことも珍しくないとのこと。

同宿で昨日空港でも一緒になったドイツ人夫婦が車をチャーターしてコルカタ(Kolkata)まで行ってみるとの事。シリグリは飛行機だけでなく、列車・バスなどすべての交通機関が完全にストップしており他に脱出手段はない。このままでは帰国がいつになるかわからず、チャーター代は折半でご夫婦に便乗させてもらうことにする。復路便はドブに捨てることになるだろう。

ここからコルカタまでは直線距離で500kmほど、東京大阪間と同じ程度の距離があり、ここインドではどのぐらいの時間がかかるのか全くわからない。とにかくすぐに出発する。

このご夫婦は化学系の学者だそう。東北大震災のことを熱心に聞かれ、なぜ原発廃止の方向に向かわないのかと尋ねられる。当事国でもないドイツは既に原発全廃に向けて舵を切っており、日本人として返す言葉がなかった。

1度目の休憩後道を引き返すのでおかしいと思ったらドライバーが道を間違えたらしい。ドライバーは当初は曖昧な返答をしていたが、ドイツ人夫婦は徹底的に追求し妥協しない。ただ、「間違っていました。ごめんなさい」の返答を引き出せればそれで十分なようで、それ以降は責めるわけでもない。白黒ははっきりつける、追求が終われば仲直りというのは欧米人らしいなと思ってしまった。

とうとう日付が変わってしまったがまだ目的地には着かない。吹きっさらしの茶屋で小休憩、チャイを飲む。ここで飲んだチャイがこの旅で一番美味いチャイだった。

ここでコルカタのエアポートタクシーのドライバーとたまたま会い、以降は彼の車についていくことになる。途中深夜のATMで現金を下ろしたりしつつようやくコルカタに着いたのが午前3時過ぎであった。空港そばのホテルを1軒1軒起こして回る。

本日の宿:Swagatam Inn(1泊1000ルピー)

ドライバーには5000ルピーとチップ500ルピーを手渡す。思わぬ収入に喜びを抑えきれない様子である。それでも彼は来た道のりをまた15時間かけて戻らなければならない。

ドイツ人夫婦は明日朝一番の便で発つとのことで握手をしてお別れ。あなた方と一緒でよかったと感謝の気持ちを伝える。長い1日であった。

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今回の旅は、日本を代表するアウトドアブランド: (株)モンベル様にご支援いただいています

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