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中国西域への旅 四川省:丹巴(ロンダク)へ 梭坡郷莫洛村

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四姑娘山(スーグーニャンシャン)から四川省: カンゼ・チベット族自治州にある丹巴(ロンダク)という町へ向かう。小金(シャオジン)まで車で行き、そこで乗り換えて丹巴へ向かう。乗り合いタクシーに連絡して宿の前で拾ってもらえるようお願いする。小金までは20元(約300円)、1時間半ほどの道のりだった。

小金タクシースタンドから次の丹巴行きは正午発とのことで、それまで町をぶらついてみる。思ったより大きな町で店や宿が軒を連ねている。民族衣装を着た人が多い。目についた食堂でヤク肉麺12元(約180円)。スープの中にピーナッツが浮かんでいる。

ここは四方を山に囲まれた土地で日陰がやたら多い。狭い範囲に店などをぎゅうぎゅうに詰め込んだ感じであちこちでクラクションの音がうるさい。ここから四姑娘山や双橋溝行きのバス(12時半、14時半発)も出ている。坂を登って町の上部が新城(ニュータウン)、下部が古城(オールドタウン)で、両者の境目が最も賑わっている。

こちらの人は電話をしていて通話を突然切ることが多い。直前まで大声でやり合っていたのに何の締めの言葉も無く唐突に会話が終わっている。いつ見ても不思議な感じである。

正午発の予定だったが乗客が集まらず、かなり遅れて小金を出発。大峡谷の間の曲がりくねった道を荒々しく進む。乗り合いタクシーには入れ替わり乗客が次々と乗ってきて常に満員状態。1時間半ほど走ったところで、丹巴市街の1軒のユースホステル前で降ろされる。おまえは外国人旅行者だからここで宿の相談をすると良いだろうということらしい。宿の女性が話しやすく、英語も堪能であったため、部屋を見せてもらってここに宿泊することにする。

扎西卓康国際青年旅舎(zhaxizhuokang International Youth Hostel) 3人ドミトリー30元(約450円)

丹巴市街は間近に大きな山が迫っている。周囲の山が大きくて近いので、午後3時頃になると日が陰り始める。強い風が吹き荒れていて風の方向に向かって歩くことが出来ない。町の中心部は建設ラッシュのようで新しいビルがいくつも建てられつつある。

丹巴は2000m弱と標高が低いこともあってか暖かく、まだ紅葉も終わっていないようだ。ここで取れる石は水晶成分を多く含んでいるようで、陽の光が当たるとキラキラと輝く。

川沿いの道を歩いて梭坡(スオポ)郷:莫洛村へ行ってみる。ここはチベット村として有名だそうだ。斜面に築かれた集落で、古石碉楼と呼ばれる石積みの塔が非常に印象的。傾いている塔も多いがいずれも800~1000年も前に作られたものだという。

チベットらしい石をふんだんに使った町並み。そこらじゅう豚とヤクと牛だらけである。

枯れ木からサボテンが生えているのを見つけた。チベットでサボテンを目にするのは非常に不思議な感じがする。

川を挟んだ対岸にも同じようにチベット集落がある。川に削られてできた深い峡谷のV字の斜面にはりつくように建物が造られている。

ちょっと立ち寄る程度の気持ちで来たのだが、あまりに魅力的な村のたたずまいになかなか立ち去ることが出来ない。結局村を出たのが18時半になってしまい、真っ暗な中をヘッドライトの灯りを頼りに歩くことになった。急ぎ足で45分ほどかかって町に戻る。宿近くの食堂で回鍋肉24元(約360円)。

宿に戻ると改装工事のため明日は宿泊不可とのこと。部屋の設備があまり良くないので、テレビや暖房設備などを新規導入したうえで2017年2月をメドに再オープン予定だとか。自分が改築前最後の宿泊客ということになる。明日以降も荷物は預かってもらえるとのことで、明日は宿の女性が勧める中路郷へ泊りがけで行ってみることにする。

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