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中国西域への旅 雲南省:雨崩(ユベン)村から冰湖へトレッキング

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梅里雪山の麓にある雨崩村3日目。今日は冰湖と呼ばれる標高3900mにある湖までのトレッキング。昨日の神瀑大滝へのトレッキングよりはかなり厳しい行程だそうだ。

飛来寺(フェライシ)から見ていた山がここ雨崩(ユベン)村に来るとぐっと近くに見える。

今日も同宿者でチームを組んで湖まで歩いていく。中国、ギリシャ、日本からなる多国籍チームだ。手前の山を越えて奥の白い山の手前まで行くことになる。小雪まじりのなか歩き始める。

苔むした大木がゴロゴロ転がる森の中を歩いていく。所々、山道の途中で馬丁が暇そうに寝転んでいる。

もののけ姫の舞台のような深い森を抜け、今泊まっている宿の名前の由来と思われる梅朶崩頂(Dance Hall of Gods)という場所を過ぎると一気に雪景色に変わる。道も凍っているところが多くなり、急な斜面が滑ってなかなか登れない。もっと寒い時期になればアイゼンが必要になるかもしれない。雪がいよいよ本格的になり始める。

視界が開けるとともに大きな山肌が近付いてきた。山に近付くほどに風雪を遮るものはなくなり寒さは一段と厳しくなる。

頭上には氷河が今にもこぼれ落ちそうに山肌にへばりついているのが見える。

結局3時間超で湖へ到着。湖というよりは池と言った方がふさわしい大きさだ。ネパールヒマラヤのゴーキョで見た湖を思い出す。

湖の水を使ってイスラエルコーヒー(有名だそう)を沸かしてみんなで飲む。午後になって晴れ間が出始め、水面に青空が映りこみコバルトブルーに輝く。

聖なる湖の静謐な雰囲気を堪能し、各自おのおののペースで帰路につくことにする。坂を下っているとこんな急坂を登ってきたのかと改めて思う。登るときには凍りついて危なかった道が今は半ばぬかるみと化している。

湖と山のほうを何度も振り返って名残りを惜しむ。

ヤギの大群に出くわす。ヤギ追い(と言うのか)が餌をまくとすごい勢いで殺到する。

雷で焼け落ちたという巨木が何本も倒れている沙棘林という場所があり、どういうわけかここに落雷が集中するのだという。当然住居などは周辺に1軒もない。神がここに家を建てることを禁じているかのようだ。

一緒に歩いた大理在住のイスラエル人男性(トレッキングガイド)が、 “When you trek, you only need a piece of chocolate. But when you are boring, you eat a lot. ” という話をしてきた。トレッキング中はチョコレート1個でもあればそれで十分なのに、やることがないと必要もないのに食べ過ぎてしまうという意味でこう言ったようだ。日本のことわざで言うと「小人閑居して不善を為す」というところだろうか。

さんざん寄り道をしながらではあったが、往復8時間で全員無事に宿へ戻ってきた。

夕食時にギリシャ、イスラエルからの3人と食卓を囲む。「お前たち日本人はtoo politeだ。俺たち地中海人のようにあつかましくなれ」と言われる。特にかしこまっていたわけでも、気を遣って一歩引いていたわけでもないのだが、あつかましいと自称する彼ら地中海人からすると遠慮しているように見えるらしい。

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