中国西域への旅 新疆ウイグル自治区 鄯善(シャンシャン)からトルファン(吐魯番)へ
中国:新疆ウイグル自治区の鄯善(シャンシャン)で体調不良によりダウンし丸1日半ひたすらベッドとトイレの往復をして過ごす羽目になった。ようやく体調が少しましになり、何か栄養補給をしなければと外に出てみる。昨日から水と果物しか食べていないが刺激の強い食べ物は身体が受け付けない。幸いおかゆ専門店:徐記御粥軒を見つけることができ、ようやく人心地つくことができた。おかゆとスープをいっぺんに頼み、食い過ぎかとも思うが全部平らげてしまう。
原付バイクで移動する人が多いのだが、冬の寒さ対策としてこのような羽毛入りのクッションを風よけとして使う人が多い。両腕を入れる部分もあらかじめ用意されていて、防寒に特化した造りになっている。
ようやく移動できそうなぐらいには体調が戻ってきたと感じたので次の目的地:敦煌(ドンファン)へ行くための方法を調べるが、ここ鄯善(シャンシャン)からでは色々不便なようでスムーズに行く方法が見つけられない。移動時間を考えてもトルファン(吐魯番)へ一旦戻るのが得策と判断して、一度来た道をバスで戻ることにする。人によっては旅を一筆書きで行うというルールを自分に課している人もいたりして、そういう人からするとこのルートは禁じ手である。
トルファンからシャンシャンへのバスは1日1本しかないのに、逆ルートは30分に1本のペースで出発している。出発後およそ1時間半程度でトルファン到着。また同じホテルでは芸がないということで、錦綉金貨酒店に宿泊する。ここも180元(約2700円)と割高だ。このところ宿泊代の圧縮が全くできていない。ここトルファンでは「渉外賓館(Foreign Related Hotel)」の認証を受けたホテルしか外国人を宿泊させることができないのだと教えてもらう。そういうホテルは必然的に価格が高くなるのだろう。
最後のトルファンということで外出してみる。近くのレストランで久々に通常の食事をとる。
通りがかったホテルに従業員募集の広告が出ており、月給2500元(約38000円)。少し高級なホテルだったのでこれでも条件としては中の上といったところだろうか。
今日はいわゆるオールドタウン(老城)へ歩いて行ってみる。歴史的建造物と表示された建物が多い。家々の前には石炭が山積みになっている。ここでも家の造りは高い塀で囲まれた敷地に中央が広い何もない空間で周縁部に家屋が建てられる、イスラム家庭に共通した構造となっている。一見無駄に見えるこのスペースの取り方を見ていると沖縄の御嶽(ウタキ)を思い出す。海外に出ると沖縄を思い起こさせる事柄に出会うことが多い。
オールドタウンの最奥部にイスラムの塔:ミナレットがある。どうやら市バスでもここまで来れたようで、バスを何度も見かけた。今日はミナレットは既に営業を終えてしまったようで中に入ることはできなかった。
人々を見ていると足を引きずって歩く中高年男性の姿が非常に多い。痛風のようなものなのだろうか、食生活と運動不足が原因のように思える。帰り道、甘栗を売っていたので買ってみる。以前からよく見かけて気になっていた。天津甘栗の連想から、栗は中国の専売特許との勝手なイメージがあった。買ってみると1袋20元と割高で驚く。道理で地元の人が誰も買わないわけだ。
明日は敦煌(ドンファン)へ向かう。直通の交通手段はないようで、トルファン駅から柳園南駅までが列車(200元)、そこからバスで敦煌に向かうことになるようだ。
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