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中国西域への旅 雲南省:雨崩(ユベン)村へのトレッキング

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雲南省飛来寺(フェライシ)で2回目の朝。今日は梅里雪山の目の前に立ちはだかる山を越えて、梅里雪山の眼前にある雨崩(ユベン)村へトレッキングを行う。宿に大半の荷物を預かってもらって最少限の荷物で山越えに挑む。今朝も山々の前には雲がかかり、全貌を眺めることは出来ない。

ここ飛来寺からは徳欽の町を遠くに眺めることが出来る。

同宿の海南島から来た青年は徳欽へ戻るとの事でバスに乗る彼を見送る。もうひとりの同宿者、イスラエル人女性ニツァンがトレッキング希望との事で一緒に行くことになる。イスラエルには兵役(男3年女2年)があり、兵役を終えた後長期の海外旅行に出るのが一般的で、親からも行くように勧められることが多いそうだ。彼女もそんな退役直後のバックパッカーのひとりだ。

宿でヴィーガンの彼女も食べられるような朝食(芋と米のおかゆ)を作ってもらう。

まずトレッキング開始地点の西当温泉まで行かねばならない。昨日の朝、あたりをうろつくドライバーたちに色々尋ねてみたところでは、1台160元(約2400円)で最大9人まで、5人集まれば1人当たり30元にまで下がる、概ね9時前後の出発との事だった。今朝、1台の車に宿に迎えに来てもらったが乗客は我々2名だけで1台150元とのこと。乗客が集まるのを待っていると長くなりそうなので自分が100元、彼女が50元を払って9時半頃出発。

途中までは昨日の明永氷河への道と同じルートをたどる。メコン川にかかる橋を渡ったところで昨日の道と分かれ反対側へ走り出す。途中にチケットカウンターがあり、本来はここでチケット80元(約1200円)を購入するのだが、今日は人がおらずやむなくチケット無しで先へ進み西当温泉で購入する。昨日同様の悪路を走り、1時間強で到着。ドライバーと帰路の日程について話したりしてトレッキング開始は11時前になってしまう。

ここ西当温泉は標高2650mほどで、ここから富士山より高い標高まで登って峠を越える必要がある。歩いていると分岐点が多くその度に戸惑ったが、結果的にはどのルートも同じ道に収束するものだった。ニツァンにはかなりきつい登りのようでなかなかスピードは上がらない。

休憩やニツァンの気分転換をかねて色々な話をする。彼女はジブリ映画の大ファンで、2月には日本へ行く予定とのこと。ヴィーガン(厳格な菜食主義者)である彼女が肉食を一切絶つに至った経緯を聞いてみたが、動物愛護の気持ちから菜食に転向したそうで当初は単なるベジタリアンで乳製品などは食べていたそう。そこからさらに進んでヴィーガンになった理由も聞いてみたが、単にベジタリアンからヴィーガンへはほんの少しのステップで行けるからという説明はあまり腑に落ちるものではなかった。肉を絶つのはそれほどでもなかったが、チーズなどの乳製品を絶つのは難しかったそうだ。西洋人は乳製品を摂りすぎで健康にも良くないと言っていた。日本では食事できる場所を探すのに苦労するだろう。

彼女の母国イスラエルは英語ではIsrael(イズリエル)と発音するのだが、日本語ではイスラエルと発音すると言うと母国語のヘブライ語と同じだと言って喜んでいた。イスラエル人は基本的には英語・ヘブライ語・アラブ語の3ヶ国語が話せるそうだ。イスラエルの人名にはそれぞれ聖書にもとづく個別の意味があるのだということも教えてもらった。

やはり宗教と近しい国の人と話すと観念的な話題が多くなる。「Tradition(伝統)はReligion(宗教)より大事」「ヴィーガンであるというのは趣味嗜好ではなくBelief(信念)の問題」。日ごろの自分には無縁の話ばかりで、広い世の中には色々な考え方があるのだと思う。

山で1軒目の店では食料品を置いておらず、2、3軒目は休業中。結局昼食を食べられるような場所は見つけられず、昨日買っておいた固形米餅(味がしない)を食べてしのいだ。飛来寺では果物も調達できなかった。休業中の店では過去の登山者が食べたカップ麺の容器が山積みになりオブジェのようになっている。

疲労困憊のニツァンを励ましたり、休ませたり、なだめすかしつつようやく15時半ごろ峠の最高地点へ到達。富士山より高い標高という事前情報だったがスマホでは3750mと表示されている。登り始めてからは見えなくなっていた梅里雪山の峰々が、峠を登りきった今大きくなって目の前に現れる。

ここから坂道を下って雨崩上村へ向かう。あとは1時間半ほど下れば良いだけで、ほとんどトレッキングが終わったような気楽な気持ちになる。

雨崩上村に到着し何軒か宿を物色した結果、梅朶青年旅舎(ドミトリー30元、約450円)に投宿。バストイレは戸外にあるが24時間温水シャワーを浴びることが出来る。飛来寺で一緒だった香港の青年たち、イギリス人カップルなども同宿で、他の宿も値段は変わらないのになぜか旅行者がこの宿に集中してしまった。

宿でようやくまともな食事。肉ナス炒め、40元(約600円)と高いが仕方ない。ニツァンは食べられるものと食べられないものを中国語でびっしりと書いたノートを持参しており、厨房にこれを見せて料理を注文していた。各国語でこのノートを作らなければならないだろう。

今朝まで飛来寺から遠く眺めていた山々が今は目の前に大きくそびえている。文明から隔絶していると聞いていた村が意外に発展しており、WiFiもあれば時折バイクも通り過ぎる。幻想が壊されたと嘆く旅行者もいるらしい。今日の宿のオーナーは元バックパッカーだそうで、ここを訪れる中国人旅行者の兄貴分的存在のようだ。日本人も時々ここを訪れるそうだ。

目の前の山を越えるとそこはもうチベット自治区だそうで、ここが許可証無しで来ることのできる最奥の地ということになる。

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