スリランカ旅行 ポロンナルワ(Polonnaruwa)観光
シギリヤ(Sigiriya)での観光を終えて、ダンブッラ(Dambulla)からポロンナルワ(Polonnaruwa)へ移動する。キャンディからのカダルウェラ(Kaduruwela)行き41番バス100ルピー(約70円)でポロンナルワへ行けるようだ。
キャンディからのバスを降りたバスターミナルより先のロータリーからバスが出発するらしい。トゥクトゥク150ルピー(約110円)で向かう。降りるとここでも往復3000ルピー(約2100円)でポロンナルワまでのトゥクトゥクチャーターはどうだとお誘いがうるさい。バスは1時間半ほどでポロンナルワに到着した。隣席の男性がポロンナルワについて色々説明してくれた。博物館で通しチケットを買って自転車で遺跡を回るのがベストだとか、スリランカで2番目に大きい湖があることなど教えてもらう。バス下車後、声をかけてきた男性の話に乗っかってすぐ近くのゲストハウスに投宿する。
本日の宿:Dilshan Guest House、1泊2000ルピー(約1400円)。少々高いと思ったが面倒で即決してしまった。
そばのレンタルバイク屋で自転車をレンタルして300ルピー(約210円)。本来はどこでレンタルしても500ルピーらしいのだが、宿の口利きでまけてもらった。この自転車は日本の中学生がかつて通学用として使っていたもののようで学校名の入ったステッカーが貼られたままだ。
近くのベーカリーでパン3個を買う。それぞれ魚、野菜、卵が入っているがどれも非常に辛い。自転車ですぐの湖畔でパンを食べていると、通り過ぎるバスの最後部から子供が窓越しにいつまでも手を振っている。宿の主人いわく、このあたりは寺院エリアなので自転車に施錠などしなくても誰も盗んだりしないという。湖で沐浴というより入浴・ひげそりをしている地元男性がこちらに手を振ってくる。あたりは牛、サル、水鳥など動物だらけだ。宿の側溝にも巨大なイグアナがいて驚いた。
民族博物館で通しチケット3750ルピー(約2650円)を買う。こんな高いチケットなのに有効期間は今日1日だけとのことで急いで自転車で遺跡群を廻ることにする。
まずパラクラマバフ(Parakramabahu)王宮跡。レンガ積みが今でも残っており、状態の良いタイ:アユタヤ遺跡のようだ(アユタヤは過去の戦乱でかなり破壊されてしまっている)。苔むしたレンガ積みが歳月の経過を感じさせる。
同じ敷地内のCounsil Chamber。スリランカ流の狛犬や整然と並ぶ柱が印象的。林立する柱の1本1本に異なる模様が彫られている。
名前がわからないがアンコール遺跡を連想させるような石積みの遺跡。他の遺跡のように空間を生かした造りではなく、きっちりと寸分の余地もなく石が組み合わされた幾何学的な建築だ。
ワタダーゲ(Vatadage)という円形の遺跡を含む複合遺跡群が素晴らしい。円形の外壁を取り囲むようにぐるっと仏像が配置されている。遠目に(上から)見ると曼荼羅図のようでもある。
中高生と思われる地元団体客でどの遺跡もいっぱいである。こういう宗教的な場所を訪問するのに最もふさわしい、敬意を表した服装ということだろう、みな白一色に統一されている。
見学の僧の団体が大型バスを連ねて訪れている。オレンジ色の袈裟を着た僧侶はみなスマホやカメラを使って遺跡での記念撮影に余念がない。仏像に自分の後頭部を向けての自撮りは不敬に当たるのでしないようにとの注意があったが、僧侶たちはお構い無しに自撮りしている。警備員もただの観光客にはやめるよう注意するのだが、僧侶に対しては注意しにくいようで何となく黙認のようになってしまっている。そうこうするうちに僧侶たちはバスに乗り込んであっという間に立ち去ってしまった。
鋭角が印象的なハタダーゲ(Hatadage)という四角い建物。三重の門をくぐって3体の立像の間に入る。何本かの柱と石壁で周囲を囲まれている。
ガルポタ(Gal Potha)という石板。石板にはこの石が北部の町ミヒンタレから運ばれてきたことと、ニッサンカ・マーラ(Nissankamalla)王の業績について書かれているらしい。
サトゥマハル・ブラサーダ(Satmahal Prasada)という階段状の塔。
トゥーパーラーマ(Thuparama)という外部修復作業中の寺院。内部はお香の甘い匂いが漂っており、奥の間は天井が非常に高く、レンガ積みの壁が天井に向かうにつれて徐々に狭まっていく造りになっている。
アタダーゲ(Atadage)の柱の林立がストーンヘンジやアンコール遺跡を連想させる。最奥部に仏像が1体だけ安置されている。
Nissankalata Mandapa うねる柱が林立する、これまた不思議な光景だ。
ここポロンナルワの建築全般はとにかく柱が重要な意味を持っているようで、それも何かを支える目的で作られた柱ではない。無数の柱があるだけで屋根を持たない建造物がこれほど1ヶ所に集中しているのも珍しいのではないか。
途中、ひとり旅の日本人女性観光客に会う。彼女も今日1日しかここでの観光時間がないようで、猛烈なスピードで各遺跡を見て廻っていた。これからスリランカを南下して旅する予定で、スリランカのあとは中東からアフリカへ向けて旅をする予定との事。2日連続で日本人に会うとは予想外だった。
日没が近付いてきたがまだすべての遺跡を廻り終えることができず駆け足になってしまう。辺りがどんどん暗くなる中、自転車を走らせて既に人気のなくなった遺跡を見て廻る。最後は完全に真っ暗になった中で薄明かりの中で遺跡を眺めることになった。何ともせわしない。
炎天下を走り回って夜、ようやく初めてのまともな食事にありつく。
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