フィリピンでの語学留学終了
フィリピンでの語学留学で、ここドゥマゲテで英語漬けの日々を送って4週間。予定の期間が終了し卒業ということになった。1日8時間、ひたすら英語と向き合う日々だった。自分が長年望んでいたことだったとは言え、実際に臨んでみると日によってモチベーションが下がり惰性でレッスンをこなしたような日もあったように思う。
先生方にはカリキュラムをきちんと消化しなければという気持ちはもちろんあったはずだが、こちらがさかんに誘導したこともあって脱線・雑談に終始することも多かった。きちんと英語を勉強するというよりは、単純にできるだけ多く英語を話す機会を持ちたかったので極力フリートーキングという形にしてもらった。
4週間を終えて結果はどうだったか。
理想としている「英語がペラペラ」の状態には依然としてほど遠いというのが実感である。さすがに1ヶ月でそこまで語学力をアップさせるのは欲張りすぎだろう。それでも、ひたすら英語で話し、聞き、書き、読むということを繰り返したおかげで、以前よりは英語でコミュニケーションをとるということ自体が当たり前の感覚になったようには感じられる。
先生方は日々こちらを鼓舞してくれるのだが、日が経つほどに先生の話す英語とこちらのつたない英語の差を痛感して、無力感のようなものを感じることも多かった。語彙や言い回しなどの表現力の差に愕然とさせられることが多かった。考えてみれば義務教育のほとんどを英語で受けてきたフィリピン人と、ろくに実用英語を学んでこなかった自分では差があるのは当たり前である。
よりこなれた英語を使う、英語に習熟するために何をしなければならないかは何となくわかってきたように思う。リスニングのためにはリーディング、洗練され簡潔明瞭なスピーキングのためにはライティング、それぞれの能力を高めることが必要で、結局のところ特定の分野だけでなく英語力全体の底上げをしなければならないと教えられたように思う。先は長いな、と溜め息が出る思いでもある。
今後世界を渡り歩いていく上で、今回の経験を活かせる機会も多いだろう。もっともフィリピンのあと、英語が全く通じない地域を続けざまに訪れるのでせっかく得た英語のカンのようなものが鈍ってしまうかもしれないが。
英語力の向上とは別に、先生方との雑談を通じてフィリピンという国を多少なりとも知ることができたと思う。話題が社会的、政治的、宗教的、あるいはスピリチュアルな方面に飛ぶことも多く、自分自身や日本についても改めて考えさせられることが多かった。一種の自己セラピーのような時間だったかもしれない。
準備完了とはとても言えないが、これで長旅に出るための準備期間はすべて終わり。あとは船出するのみだ。
学校の名物犬ブラックジャックに見送られてフィリピンを離れる。
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