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インド悠久の旅 チェンナイ(Chennai)観光

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インド南部、タミルナドゥ州の州都チェンナイ(Chennai)で最初の朝。繁盛していそうなレストランで朝食。米メニューが切れているとのことで、チャパティ(南アジア独特の薄い円形のパン)とチャイ65ルピー(約110円)。

チェンナイフォートに行こうと11番バスを探す。11Dバスがフォート行きのはずだが、11Gが来たので車掌に聞いてみたところこのバスもフォートに行くということで飛び乗る。8ルピー(約14円)。裸足でバスに乗っている人(普通の人である)が結構多い。途中、バスが寺院を通り過ぎるときに何人もの乗客が寺に向かって手を合わせていた。15分ほどでフォート駅に到着。

Dr. Ambedkar Government Law Collegeという法律学校の建物が印象的。Madras High Courtという、おそらく高等裁判所の敷地内にあるようで、何とか中に入れないかと警備員に交渉してみたがやはり無理との事。

インド長期旅行中だというコロンボ近郊在住のスリランカ人旅行者に話しかけられ一緒にお茶を飲む。スリランカ人から見てインドはどう思うかと聞いてみたところ、似ているところもあるが、一言で言えばスリランカとは全く違う国だという感想だった。連絡先を交換して別れる。

海岸沿いの道を徒歩で南下していく。日曜ということもあってあちこちで地元の人々が思い思いに休日を過ごしている。こうして見てみるとイギリス植民地時代の影響か、欧風の建物や施設が目につく。

マドラス大学の校舎がこれまた美しい(マドラスはチェンナイの旧名)。今日は観光地ではない公共の建物にばかり目を奪われている。

大学職員の求人が出ており、月15000ルピー(約26000円)という条件。大学職員は比較的給与の高い仕事ではあると思われ、それ以外の世間一般の人々の収入はもっと少ないのかもしれない。

パルタサラティー寺院(Sri Parthasarathy)のド派手なゴープラム(南インドのヒンズー寺院に特有の塔門)。周りは生ごみ臭とホームレスだらけでその対比がインドらしいと言えるのかもしれない。

Tomb Chapel of St.Thomas
西暦52年にインドに渡って来たという聖人を祭る聖堂で、大勢の人が礼拝室で手を組み祈りを捧げている。現在の大聖堂は1896年に建てられたものだそうだ。

インドといえばヒンズー教のイメージが強いがキリスト教徒も少なくないようだ。ヒンズー教のもたらしたもので良くも悪くも最も影響の大きいもののひとつがカーストという独特の身分制度だろう。カーストは生まれながらに決まっていて決して変えることは出来ず、カーストによる職業の制限や異なるカースト同士での結婚はできないなどネガティブな面も多く感じられる制度だ。同じくヒンズー教が優勢のネパールでもカーストによって就くことのできる職業が限られているそうだ。インドからIT技術者が多く輩出している理由のひとつは、この新しく生まれた職業に就く際にはカーストが問われないからと聞いたことがある。キリスト教などの異教を信仰するということは生まれながらに自らが縛られているカーストから脱け出す(実際には周囲からの扱いは変わらないだろうが)という意味があるのかもしれない。

トゥクトゥクのドライバーに声をかけられる。自分が今泊まっている宿でも働いていて、お前が昨日来るのを見たという。歩いて帰るからいいと断るも、いくつかの観光地を廻って100ルピー(約170円)でいいからと懇願され了承する。

Ramakrishna Templeへ行ってもらうよう頼むが、何らかの理由で道路が封鎖されていてそれ以上近付くことはできなかった。帰り道、宝石店に立ち寄り「何も買わなくていい、見るだけでいいから」というドライバーと押し問答になる。若い店員たちと雑談だけして店を出る。彼らの給料が月16ドル(約1800円)しかなく生活が大変だという話になる。いくらなんでも安すぎる気もするが。

夕食、朝と同じレストランで今度こそと米料理を頼むが無いとの事で、ドーサという南インドのクレープ状の料理とチャイ合わせて60ルピー(約100円)を注文。

昨日見つけられなかった酒屋(南インドでは酒を扱う店を一貫して「ワインストア」というようだ)を周辺のおっちゃん達に聞きまわってようやく発見。酔っ払いたちが我先に酒を買おうと店に殺到している。この辺りにはこの1軒しかないのかもしれない。ビール大瓶130ルピー(約220円)、あまり冷えていない。

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