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中国西域への旅 雲南省:徳欽(デチェン)から香格里拉(シャングリラ)へ

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雲南省:徳欽(デチェン)近く、梅里雪山での3泊4日のトレッキングを終え、飛来寺(フェライシ)から香格里拉(シャングリラ)へバスで戻る。この後は雲南省を南下していきベトナム国境へ向かう予定。

今朝も宿の前から見る梅里雪山には雲がかかっている。ここはなかなかきれいに晴れ上がらないことで有名らしく、雲にじゃまされずに山の姿を拝むことはなかなか難しい。今日も多くの観光客がここ飛来寺につめかけている。バス乗り場がどこかと思って探していると、昨日トレッキング終了後に尼衣(ニノン)からここまで乗せてもらったドライバーが場所を教えてくれる。

8時40分バスは定刻に出発したが客が少なく、いつものようにあたりをうろうろと走り回って乗客を募っている。一応バス乗り場らしき場所は決まっているが、客を探して走り回るので道路上のどこにいてもバスには乗れそうである。

ほぼ満員になったところでようやくバスが本格的に走り出す。振り返ると山を背にして断崖絶壁の上にちょこんと乗っかった飛来寺の集落が遠ざかっていく。眼下のはるか崖下にも集落が広がっていて、この急峻な土地で暮らすのは大変だろうと思ってしまう。

さっと見て次へ移動するつもりだったのが、明永(ミンヨン)氷河行きも含めると5泊6日の滞在となった。出会った人たちにも恵まれ、良い時間をすごすことが出来た。

バスはいったん徳欽に停車する。明永氷河やトレッキング開始地点の西当温泉には車で向かったのだが、ここ徳欽からならバス14元(約210円)で行けたらしい。ずいぶん高い金を払ってしまった。香格里拉までは58元(約870円)。今回徳欽は全く見て回っていないが、谷底に広がる予想以上に大きな町だった。1泊ぐらいしてもよかったかもしれない。9時半頃出発。

今日も雪がちらついていて、雲は濃く周囲の山々はほとんど見えない。来たときと同様、断崖絶壁に中をぬって走る。徳欽と違って高台にある飛来寺はかなり走ってもまだ背後に見え隠れしている。

往路で長時間足止めを食らったトンネル付近は一面の雪景色になっている。ここがこのあたりで最も標高が高い場所なのだろう。やがて猛吹雪となり、雪が降り積もった断崖上の道をこれまで以上に慎重に走る。

山道を抜けると先ほどまでの雪が嘘のように晴れ上がる。道の雪もなく快調に走り、出発から4時間程度で香格里拉に到着。今日で3度目となる香格里拉の町、路面バスで宿のありそうな場所まで行って宿探し。途中、一人旅の日本人女性とばったり出会い、バスで彼女のホテル近くまで一緒に行く。彼女が日本のガイドブックを手にしていたので、次に行くつもりの麗江(リージャン)の見所などざっと流し読みさせてもらう。

本日の宿は佳逸商務酒店、1泊50元(約750円)で7路バスでまっすぐバスターミナルへ行けるのが好都合。建物は少々老朽化しているが十分。

近くの食堂で昼食17元(約260円)。美味い。

梅里雪山トレッキングで一緒になった香港の青年2人もこの町に泊まっており、待ち合わせて夕食に。火鍋3人前で185元(約2800円)。香格里拉ビールも注文するが、彼らがふだんあまり飲まないと言うのでこちらもほどほどにする。

鳥の足。コリコリした食感だけでとりたてて美味いものではなかった。

香港の学校事情などを聞く。小学生時代から英語の授業はあり、16歳からはすべての授業が英語のみになるのだとか。英語習得には最高の環境だが、彼らいわく「聞いているだけなので話せるようにはならない」のだそう。

帰り道、この平地(と言っても標高3160m)にも本格的に雪が降り出し、すごい勢いで積もり始めている。香港から来た彼らは町に雪が積もるのを初めて見たそうで、道路や車の屋根に積もる雪を写真に撮っては地元の家族や友人に送ると言って大喜びだった。雪の上を歩いたことがないはずなので気をつけて帰るよう伝えて別れる。彼らは明朝、次のトレッキング地である虎跳峡へ向かうそうでいつかどこかでの再会を約束する。

もう既に23時過ぎ、見知っていたはずの道が積雪で様相が変わってしまい、宿に戻るのにかなり手間取る。部屋に戻りコーヒーでも飲もうと湯を沸かすが、標高が高いので沸点が低くぬるま湯にしかならない。

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今回の旅は、日本を代表するアウトドアブランド: (株)モンベル様にご支援いただいています

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