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中国西域への旅 青海省 西寧(シンニン)観光2日目

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中国:青海省の西寧(シンニン)での滞在も既に5日目。今日は待望の延長ビザの受け取りである。午前、公安部へ行って引換証と料金160元(約2400円)と引き換えに30日分の新たなビザが貼られたパスポートを返却される。料金は160元きっちり持って行かなかったのだがお釣りは返してもらえた(都市によっては過不足のない金額を用意する必要があるらしい)。

今日も西寧市内を廻ってみる。公安部から2㎞ほどの西寧東関清真大寺へ徒歩で向かう。無料で入れるようだが念のため寺に入ろうとしていた通りがかりのムスリム男性に自分も入っていいのか尋ねてみる。

境内にはイスラム帽子をかぶった男性に交じってスカーフを巻いた女性の姿もちらほら。ここまでずっとイスラム圏を旅してきたにもかかわらず、正式なイスラム寺院に足を踏み入れたのはこれが初めてかもしれない。日本では東京:代々木上原にある東京ジャーミーを訪れたことがあったが、海外でのモスク立ち入りはほぼ初めての経験だ。

一番奥の本殿は仏教風の造りで立ち入り禁止だった。外に靴がたくさん脱いで置いてあり、男性が大勢中にいてコーランの勉強会を開いているようだ。本殿の周りでは子供が遊んでいたりして厳格な雰囲気ではない。ここは中国で最も訪問者の多いモスクだそうである。

南北に向かい合う2つの教育棟では教師の後について男性陣が声を合わせてコーランを唱和しているのが見える。教師が1回音読したコーランの一節を生徒たちは3回繰り返して唱和している。教室内にいるのは男だけだ。教育棟のまわりでは座って日向ぼっこしている男性も多く、のんびりした雰囲気である。

コーランの唱和を聞いていると何となく心が落ち着いてくるような気がする。抑揚が非常に音楽的に聞こえるのだ。世界各地のコーラン詠唱の特徴として、聖地メッカのあるいわばイスラムの中心部に近いほど音楽的な穏やかな唱和なのだが、東南アジアなど中心部から離れれば離れるほど絶叫調になってくるのだという。ここ西寧で聞くコーランも穏やかな調子だ。

ここはコーランを勉強するという真剣な学びの場であると同時に、ムスリムの日々の心のよりどころというか、日常生活の中で大事な場所という感じで、このモスクが彼らの日常にいかに溶け込んでいるかをこの場のリラックスした感じが何より雄弁に示している気がする。

ここに集う人たちをぼんやりと眺めていると、ムスリムがいかに人付き合いを大事にしているかを感じさせられる。知り合いに会う度に握手し親しげに言葉を交わし、なかなか握った手を放そうとしない人も多い。知人に会った時のあいさつがあっさりしているムスリムをあまり見かけたことがないような気がする。

モスク裏の食堂で麺8元と追加の麺7元。ふだんはあまりしないことだが、この地独特のラー油を初めて麺に入れてみたところ予想外に美味かった。

明日は5日間滞在した西寧を離れて次の目的地:同仁へ行く予定で、チケットを購入するためにバスターミナルへ向かうつもりが歩いているといつの間にか鉄道の西寧駅に来てしまった。駅の隣にもバスターミナル(汽車客運中心)があるので、そこで同仁行き8:15発40元のチケットを購入する。時刻表を見ると朝の時間帯は1時間に1本以上は走っているようである。明朝このバスターミナルから出発である。

4日前にこの駅で降りたときは右も左もわからない状態だったのが、今では(当然ながら)どうにかできるとわかっているのでもう不安もない。新しい土地へ行って何日か経ち事情が分かってきて地元の人たちと同じように行動できるようになると、その土地の馴染みになったような気分になれる。初めて来たときは何もわからないのは当然なのだが、とにかく自分の足で中に入ってみることで意外にすんなりとなじむことができる。これは旅だけではなく他のあらゆることに通じる話かもしれない。

駅前から103番バスに乗り宿のある方向へ向かう。最寄りのバス停を過ぎて南山公園というバス停で降車する。ここは一昨日タール寺に向かうバスの中から高台に寺院があるのを見かけていたので、この辺だろうと見当をつけていた南禅寺という寺院だ。

南禅寺と南山法憧寺の二つの寺院が並び立っている。南山法憧寺が規模も大きく訪れる人も多い。

一方の南禅寺、こじんまりとしているがこちらも美しい造りである。この2つの寺院はチベット仏教と中国仏教(厳密な区分けなどないかもしれないが)を混ぜ合わせたような、いずれからの影響も感じさせるような造りになっている。

お参りする人の多くが額を地面につけて礼拝している。ほぼ無宗教でここまで生きてきてしまった自分は心からこのように敬虔になれるだろうかと自問してしまう。寺は工事の真っ最中で、頬かむりをした女性がかごに入れた土を背負って石段を登る。真摯な祈りをささげる人や懸命に働く人たちの間で、ただひとり、どこから見ても観光客の自分が何とも居心地の悪さを感じている。ヤクのバターから作った灯明をともす。

寺からは西寧の町を一望できる。これまでに訪れた他の町とは違う規模の大都市である。

午前はイスラム寺院、午後は仏教寺院と同じ西寧の町が持つ対照的な二つの顔を見ることができたように思う。帰り道は、隣接する南山公園の中を歩いてみる。

歩いて宿へ戻る途中の食堂で早めの夕食。きくらげ・豚肉・赤ピーマン・ネギなどの炒め物に白米で14元(約210円)。

自分に出されたポットのお茶を女店員がさっと取り上げて自分のカップに茶を注いで飲んでいる。全然かまわない、むしろウェルカムなのだが、日本人なら絶対しない行動だろうなとふと思う。日本人も日頃からもっと楽に振る舞えればいいと思うのだが、日本の世相は逆によりギスギスした方向に向かうばかり。心にゆとりがなく「自分は我慢しているんだからお前も我慢しろ」とばかり、自分と違う価値観で行動する人を受け入れられず、逆によってたかって攻撃するような、何とも嫌な風潮がはびこっているのではないか。自分自身も長年日本で暮らしてきているので、少なからずその傾向があるのではないかと自戒する。そんな堅苦しく、窮屈な感じとは無縁の国々ばかり見ている気がする。

帰り道、缶ビールを買う。350mlで3元(約45円)、500mlでも5元(約75円)、酒飲みには最高の環境ではある。

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今回の旅は、日本を代表するアウトドアブランド: (株)モンベル様にご支援いただいています

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