中国西域への旅 新疆ウイグル自治区 カシュガル最終日
中国:新疆ウイグル自治区の国境の町:タシュクルガンからカシュガルへ戻り、今日がカシュガルでの最終日となる。しばしば行動を共にしたフランス人:Clementは早朝に他の日本人2名とともにキルギスへ出発した。ここから先は我々2人の旅路が交わることはないので、お互いの旅の無事を祈りあって別れる。彼の自由な旅の姿勢には学ぶ点が多かった。
西へ進む彼とは逆に自分はこれから東へ進む。次の目的地はクチャ(庫車)という町で列車で向かう。20路バスでカシュガル駅へ行き、乗車券を購入する。中国語では「列車=火車」「バス=汽車」で、鉄道の駅は「火車站」である。列車の座席には軟臥・硬臥・軟座・硬座の4種類があり、快適度と価格はこの順に下がっていく。今夜の夜行列車を予約しようと思っていたのだが硬座しかないとのことで明日14時半の便を予約する。3段ベッドの中段で160元(約2400円)。駅に隣接するバスターミナルも見てきたのだが思ったほどバス料金は安くはなかった。
バスの車内は相変わらず、言われなければ中国とは思えないような華やかな客層だ。とにかく漢民族とはまったく服装(配色)が異なる。
キルギスから中国へ来て以来まだキルギスソムを中国元に交換していなかったので、中国最大の金融機関:中国銀行へ向かうも銀行では両替をしていないとのこと。銀行がやらずに誰がやるのかと思ってしまうが、そこは闇両替商が銀行警備員の目の前で交換してくれる。1元=9.4キルギスソムというレートで交換。少し損だが粘ってもこれ以上釣り上げることができなかったので妥協。
遅い昼食を食べる。初めて純然たる中華料理を食べたかもしれない。久々の回鍋肉が美味い。
町を歩いていると道路に横断歩道のようなものは見当たらない。代わりに地下道があるのでそちらを通ろうとすると厳重なボディチェックが待っている。どこへ行くにも厳重な警備とチェックがあり、多くの場合これが長蛇の列の原因になっている。こういう場面に出くわすたびに、色々と無理のある国だなと思わざるを得ない。国としての不自然さを無理やり抑えつけ続けた結果、各所にいびつな歪みができているように感じられてしまう。
カシュガルの町もこれで見納めである。
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