2014チベットへの旅:3日目 楽山大仏
明日のチベット自治区:ラサ(Lhasa)への出発を前に、成都滞在最終日の今日は近隣の楽山大仏を見に行こうという事になる。世界遺産に指定されている、巨大な石仏ということだ。
ツアーメンバーのうち2名と一緒に行くことになり、早朝に出発。バスで中心部のバスターミナルへ行き、そこからさらに2回バスを乗り換えなければならない。かなり近代的なきれいなバスである。どこで降りればターミナルへ行けるのかがわからない。早朝だからか乗客も少なく、近くのおばあさんに聞いてみる。英語ももちろん通じないので筆談とジェスチャーで何とか教えてもらう。降車してからも道がわからずそこら中の人に聞きまくってようやくターミナルにたどり着いた。
ここからのバスは路線バスというよりは高速バスで、目的地までノンストップで向かう。さらに路線バスに乗り換え、結局3時間ぐらいかかっただろうか、ようやく楽山に到着した。
大きな川沿いに歩いて行くと目的地へのゲートが見えてきたのだが、想像を絶する数の人である。考えてみると今日は日曜という事で、地元の中国人たちが週末のお出かけとして大挙して押し寄せているのだった。どうやって入場するのかというような状況の中もみくちゃになりながら門をくぐり、小高い丘へと登っていく。
楽山大仏は大きな川に接する断崖に直接彫られた石仏で、像の足元まで長い階段で下りることができる。この階段の前にも言葉を失うような長い行列ができており、全く前に進んでいない。そこまで根性のない日本人としては直ちに下降をあきらめることにする。ここからでは大仏の全景も見ることが出来ず、後頭部ぐらいしか見えない。
ふと見ると川に遊覧船がたくさん出ており、これで近づこうという事になる。どこが船着場なのかがわからず、これまた筆談とジェスチャーで聞き回るが、最も有効だったのは絵を描いて尋ねることであった。中国で使われる漢字はわれわれ日本人が使うものとはかなり異なっており、思ったほどには意思疎通ができない。
船で大河に乗り出し、大仏の前でしばらく停船してくれるので比較的ゆっくり見ることができる。風に吹かれて両岸を眺めながらのちょっとした船旅も気持ちよく、こちらの方がおすすめである。
帰りも同じ道のりを帰ることになり、ほぼ1日仕事であった。夕方、宿の近くの銀行ATMで出金しようとカード挿入したところカードが飲み込まれ出てこない。あわてて警備に連絡して状況説明するも明日の10時以降銀行が開いてからでないと取り出せないとの事。その時間にはラサへ出発しており、やむなく日本へ連絡しカード停止手続きを依頼する。しょっぱなからついていなかったが、それはこの後も変わらず、バッグは壊れ、ベルトは切れ、そして身体も壊れることになるのであった。
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