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エベレスト街道単独トレッキング最終日:カトマンズへ帰還

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ルクラ(Lukla:2800m)で朝を迎える。夜明けのはるか前に起き出し歩いて5分の空港へ向かう。この時間でもマイナス10度のはずなのだがそれほど寒く感じない。西の空を中心に雲がかかっており星が見えない。有視界飛行(レーダーではなく目視で安全確認する)のため離陸できないかもしれないと心配したが、やがて空が白み始めるとともに雲が消えて快晴となり、空港待合室にも安堵の空気が広がる。
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往路と同様に今回も最後部窓側の席に座ることができた。偶然隣り合わせたのが日本人男性で、最初はお互いに日本人と思わなかった。カトマンズで国際会議が開かれておりその影響で空港が閉鎖されるという情報があり、日程を早めてカトマンズに戻ることにしたそうだ。他の乗客も同様の事情で今日帰るという人が多かったようだが、こちらはのんきにそんな事情も知らずにいた。おそらく戻って来るのが1日遅かったら飛行機は飛ばなかっただろう。

飛行機の窓からヒマラヤを見ると、実際に見るのとはまたどこか違うもののように感じられる。窓越しに見ると現実感がないというのか、距離を感じるというのか。あそこに自分がいたことが嘘のように思える。
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カトマンズに戻るとなるほど人通り、車通りが極端に少なく、銃を抱えた兵士がそこここで警備している。車が乗り入れできるエリアも制限されているそう。軍事対立の続いているインド・パキスタンの首脳がここに集まるので最大級の厳戒態勢を敷いているらしい。

荷物を預けてあるホテル:トレッカーズホーム:Trekker’s Home へ向かう。久々に都市の混沌雑多な空間に身を置く。何でも揃って便利だし、食べ物もどれをとってもはるかに美味い。スーパーで好きなものを買い、レストランで好きなものを食べ、ベーカリーで食べたいパンを買う。これはこれでいいわけで、都市での暮らしと自然に囲まれた暮らし、自分にとってどちらがより合っているのかというのはわからない。

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