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エベレスト街道単独トレッキング15日目:ロブチェ

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ペリチェ(Pheriche:4240m)での朝。
予想通りこれまでで一番の冷え込み。
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食堂でストーブを全開にしても室温2度までしか上がらない。
宿の主人いわくここは川が近いためとりわけ寒いそうで、今日向かうロブチェ(Lobuche:4930m)は標高こそ700m近く高いものの寒さはここと変わらないとのこと。

巨大な山と岩峰に囲まれた巨大な谷をゆっくり登っていく。
カルカ(夏のみ使われるヤクの放牧地)を過ぎると、登りが少し急になる。
つとめてゆっくり歩く。
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周囲の山というより岩の塊が恐ろしいぐらいに巨大である。
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他のトレッカーが皆、冷気を吸って咳をしている。
できるだけ鼻呼吸をして喉が乾燥しないよう注意する。

人に何度か道を尋ねて、橋を渡るとトゥクラ(Tukla)の集落。
集落と言っても2軒の茶屋/宿があるだけである。
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ここから標高差250mの急坂を40分くらいかけてようやく登ると、ゴーキョから最短距離のチョラパスという峠を越えてくるルートの終点に合流する。自分は体力的な面から回避したルートであるが、ここを越えてきたトレッカーが何人も見える。
ここには無数の遭難慰霊碑が立ち並び、いかに危険な挑戦をする人が多いのかを思い知らされる。
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これ以降は右手に氷河側壁(こちらからは丘に見える)を見ながら緩やかに登る。
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ロブチェまであと30分と書かれた岩があり、ここからの30分が長く感じた。
ほぼ平坦な道でもゆっくり歩かないと苦しいように感じ、結局出発から4時間かけてロブチェに到着。
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何軒か宿をあたるもことごとく断られる。こういうときにソロトレッカーは損をすることになる。
最も建物がぼろそうな1軒でようやく受け入れてもらえることになる。
ということで本日の宿 ロブチェナショナルパークビューロッジ:Lobuche National Park View Lodge(1泊400ルピー)。
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ほぼ5000mまで荷物を持って登って来たにしては疲れが少なく、むしろ宿探しで疲弊した感じ。

午後、谷をゆっくり登ってみる。ほかに誰もいない。
天気はいいものの風が強く、時折目の前を小さな竜巻が駆け抜ける。
風が止むとあたりは無音の世界になり、白い峰々と岩に囲まれて時間が止まるような気分になる。
再度吹きつける風の音にびっくりし、ここにいて神々しさと怖さの両方を感じる。
大きな岩の上に横になると、南からは暖かい陽の光、北からはひやっとする風が同時にやってくる。

ここまで来ると背の高い樹木は生えておらず、低木やコケ類が茂っている。
ここにもやはりカラスがいて、楽に気持ちよさそうに風に乗って滑空している。

空がちょっと怖いぐらいの青さである。
空の青と山の白のコントラストがあまりにも目にまぶしく、サングラスを持ってこなかったことを後悔する。
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ロブチェも谷にあるため日暮れが早い。
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3日前に泊まったポルツェ(Phortse)のロッジの主人と偶然出くわす。
これから1時間半かけてペリチェまで下りるとのことで、偶然の再会を喜ぶ。

今日の宿は宿泊客20人程度と比較的多く、アジア系は自分のみ。
部屋は心細い電球があるだけの地下牢のような感じと言ったら言い過ぎか。
今日も満天の星空で、部屋の上部にある小さな窓からも星明りが漏れ入ってくる。

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