フィリピン:ドゥマゲテでの英語留学とは
南国リゾート地として名高いフィリピン:セブ島の隣にネグロス島という小さな島がある。この島の南端にドゥマゲテ(Dumaguete)という小さな町があり、ここの英語学校に語学留学ということで1ヶ月お世話になることにした。ようやく最初の1週間のカリキュラムが終わったところである。
これまでの何度かの海外旅行を通じて、英語力の不足を痛感させられる機会があまりにも多く、集中的に英語を訓練したいと常々考えていた。語学学校と呼ばれるものには一度も通ったことがないが、日本にいるときも個人的には細々と訓練してきたつもりだった。長旅に出るにあたってその最初に英語にどっぷり浸かるのは良いのではないかと考え、以前から関心のあったフィリピン英語留学を決めた。
おそらくフィリピンへの英語留学というのはまだ一般的ではないだろう。なぜフィリピン?と思われる方も多いかもしれない。
フィリピンは現地のタガログ語(*1)に加えて英語も公用語となっており、アメリカとの関係が深い国であることもあって英語を使う人口が非常に多い。国際企業のコールセンターがフィリピンに設置されることも多く、この国の英語水準は高い。
もともとは韓国人が英語短期留学に大挙して訪れるようになったことがきっかけだったらしい。韓国は強烈な学歴社会で英語ができないと昇進の道も閉ざされるとか。何とか子供に英語を身につけさせたい親がスパルタ英語学校に半ば強制的に子供を送り込むような形で始まったらしい。現在もフィリピン各地で韓国・台湾から毎年大量の生徒を受け入れているようだ。
最も大きいアドバンテージは費用の安さとマンツーマンレッスン主体であることだろう。欧米に留学するのと比べれば比較にならない安さ(学校にもよるが1ヶ月15万円前後)で勉強でき、マレーシアやインドなど英語留学がさかんな他のアジア諸国と比べてもマンツーマンレッスンの割合がはるかに高い。英語力が低い状態で留学しても、グループレッスン主体の授業ではほとんど発言できずに終わりということになりかねない。
今回お世話になる学校はそんな中でも極め付け、全レッスンがマンツーマンという究極のカリキュラムを組んでくれる。1日8時間授業のコースを取ったので週40時間、1ヶ月で160時間、ひたすら英語のシャワーを浴びることになる。
また、この学校を選ぶうえで地理的な問題も大きかった。フィリピンは場所によっては非常に治安が悪く、できればそういう場所は避けたかった。治安の良し悪しは人によって判断が異なるところだが、最も危険度の高いミンダナオ島や、首都マニラ周辺は避けることにした。セブ島にも非常に多くの英語学校があるが、地元の人曰くセブも相当に治安は悪いという。
そんな中、ここドゥマゲテは例外的に治安が良く、フィリピン国内で欧米人移住者が最も増えているところらしい。もちろん移住だけではなく欧米人に人気の旅行先でもあるそうだ。正直なところこの町の存在すら知らなかったが、確かにドゥマゲテへのフライトで大勢の欧米人と乗り合わせた。
正直なところ、フィリピンというだけでかなり身構えていたのだが、実際に来てみると確かに拍子抜けするぐらいの治安の良さ、のんびり具合である。沖縄の離島やネパールのポカラ(Pokhala)を連想させられるところもある、のどかな町である。次回は実際の学校での授業について書いてみたいと思う。
*1
ちなみにタガログ語はフィリピン固有の言語で公用語になってはいるものの、実際にはマニラ周辺地域だけで使われていたローカル言語で、他地域ではまた別の言語が使われる。ここドゥマゲテではビサヤ(Bisaya)という現地語が一般的で、タガログ語とは似ても似つかないものだとか。
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