初めての海外旅行:ネパール 2.カトマンズからポカラへのフライト
初めての海外旅行で訪れたネパール:カトマンズ(Kathmandu)。深夜にホテル到着してわずか数時間後、始発の国内線でネパール第2の都市:ポカラ(Pokhara)へ向かう。
昨夜の暗がりの中で見た通りの景色が、朝の明るさの中で見るとまた別物に見える。ポカラはカトマンズの西約200kmにあり、車だと7時間かかる。
国内線滑走路には小さなプロペラ機が並んで駐機しており、機体の後部を通り過ぎて搭乗機に向かう。十数人程度しか乗れないような本当に小さな機体だ。すごいエンジン音のなか離陸したかと思うとわずか30分でポカラ空港に到着。車を拾って宿へ向かう。
本日の宿泊先:ベースキャンプリゾート(Base Camp Resort)
部屋は広く清潔で、大きな窓から大きな山を見ることができ、すぐそばには湖もある。天気が良ければ目の前にヒマラヤの山々が見えるそうだが、今日は雲がかかることが多くなかなか全貌を目にすることができない。
ようやく移動から解放され、しばらくは自由に過ごす時間が持てる。早速荷物を置いて外を歩いてみる。ポカラはフェワ湖という湖のほとりにある町で、観光客はこのレイクサイドと少し離れたダムサイドという地域に集中する。宿、レストラン、土産物屋などもこのエリアに多い。
湖畔でくつろいでいると薬の売人が近づいてきて耳元でいいのがあるよと囁くが丁重にお断りする。
湖畔にある小さな書店でポカラ全体の地図を50ルピーで買う。これを見ながら観光エリアを離れてどんどん歩いてみる。日曜で仕事も休みなのか、男たちがあちこちでテーブルホッケーのようなゲームに興じている。肉屋の前を通ると、ニワトリの首をはねては横にあるドラム缶に身体を投げ込んでいる。ものすごい勢いでドラム缶から身体がはね上がる。
小学生ぐらいの女の子3人がどこから来たのかと聞いてくる。日本と答えたが、そんな国は聞いたことがないそう。意外に子供には日本という国は浸透していないのか。観光エリアというよりは地元の人が暮らす地域に入ってきており、人々の住む町を遠慮しながらも興味深く拝見する。
ネパール語を勉強してくれば良かったのだが、覚えていったのは「ナマステ(こんにちは)」「ダンニャバード(ありがとう。実際にはあまり使われないそう)」「タトパニ(お湯)」「ヨ・ケ・ホ(これは何?)」程度だった。それでも町中の多くの人が程度の差こそあれ英語を理解するのでコミュニケーションにはそれほど困らない。
やがて夕方になり、あっという間に暗くなってしまい、戻るべき方向がわからなくなってしまった。通りがかった10歳ぐらいの女の子にレイクサイドの方向を尋ねると、得体のしれない外国人を警戒したのか、無言で方向を指さしただけで走り去ってしまった。そちらへ向けて歩き出してしばらくすると、先ほどの女の子が戻って来て自分の前に立って歩き始める。相変わらず無言だがどうやら先導してくれるらしい。結局町の灯りが見えるところまで案内してくれた。きっと夕食の時間に変な外国人に道を教えたことを家族に話すだろう。
今日1日、観光名所と言われるような場所には全く足を向けず、ひたすら好き勝手に町を歩いただけだった。見ようによってはムダな1日ということになるのだが、こちらの方が旅として正しいような気がしないでもない。
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